４８手　12.濱千鳥

12.濱千鳥

※無断複製禁止

本文
　　横取りの形で割り込み亭主が肱をついて　女房を抱きよせ右手で女房の腰を〆めつければ　女房は左足を亭主の尻にまわして腰をしめつけ　たがいにしめつゆるめつ調子をとる。　

解説
　　千鳥は「〆込み千鳥」で登場しています。今度は「浜千鳥」のみです。違いはどちらも特定の種類を言っている訳ではないようです。千鳥は総称で浜が付くことで浜にいる千鳥を言うようです。〆込み千鳥で書いた様に千鳥足の腰の動きに似ているからなんでしょう。

　　いきなり「横取りの形」書かれていて横取りはどうせよと書かれていません。そんなに難しいことではありませんが、女閨訓に書かれている横取りを引用して補足します。

　　妻は右を下にし、夫は左を下にし、正面を向き合って並んで横になりお互いに枕を使います。妻は左脚を夫の上にします。これは、前戯で股間の愛撫を容易くするためです。この仕方で夫が慣れない時は、下になる脚を（右脚）をなるべく腹の方へ引き上げる様にします。この方法は長くもみ合うには最も良い方法で挿入したままで眠るにも都合が良い仕方です。

　　取り立てて書く程のことではなかったですね！「横取りの形で」ではなく「横に寝て」に置き換えれば同じことが書かれています。右とか左とか具体的に書かれていますが、二人が普通に寝て横を向けば説明の通りになる筈です。

　　お互い腰を支えるものが有りませんから、ピストン運動には不向きです。腰を回しながら、引き寄せたり離れたりと長く抱き合って楽しむもののようです。

　　