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01.逢夜盃

恋の睦言四十八手

第一図 逢夜盃あふよのさかづき
※無断複製転載禁止


上段の文章を書き写すのは面倒(><);長文の上に漢字が多く崩し方が複雑?それにテキストで書くのも面倒。
要するに手抜きです。

さて、序文を飛ばしました。四十八手の元祖と言われる、菱川師宣の「恋の睦言四十八手」です。
その一手目が「逢夜盃あふよのさかづき」。

これはなに?これで一手目なのか??
参考にしている本は、増補新版 春画で読む江戸の色恋 白倉敬彦著です。
著者は前文で恋の形全てを描こうとしたと推測している。

待てよ、確かまおセックス――女性がリードする愛し方、愛され方 岩崎 るり著
「前戯はデートの初めから始まる」と書かれていた。
(読んでから大分経ってしまったので、同氏の別の本かも知れない。)

男目線と女目線では、セックスの見方・感じ方の違いを考える必要があると考える。
本文を読むと「恋というものは一つの道かと思えば、七つ迄に分かれる」とある。
続けて「中にも逢恋をよしとす 戯れのもといとぞ」。

「戀」の意味を理解しないと謎が解けないと考えた。
語源は乞うと同根で万葉集では「孤悲こひ」を当てたそうだ。
古い戀は絲が使われ、もつれた糸を簡単に直すことができないことを意味する。

恋い焦がれる相手に近づくには逢うことから始めよ。それが全ての始まりだと言いたいのだろう。
図を見ると、2つ気にあることがある。
1.リラックスして座る男の脇差し。
2.女だけが酒を飲んでいる。

前者は男の股間を脇差しで表しているのだろう。
抱きしめたい気持ちを抑え女が酔うのを待つ?それは下世話な想像。
お互いに恋惹かれる仲なら最初は緊張している。
女の緊張を解す為に酒をのませ、男は崩れて座り、たわいのない話をしている。
でも、緊張でがちがちな男は脇差しを外すのも忘れ、目の前の女に嫌われないよう話かけ酒さえ飲めずにいると考えた。

夜に時を限定しているのは、やはりこの後(当夜とは限らず)の進展を考えたことなのだろう。
原図の質が良くないので正しくはないかも知れないが目線の先が気になる。
男は女を見つめ、女は盃に視線を落としている。
これは二人が初めてあった情景を暗示しているのでは。

下世話な想像を巡らすと、『全盛七婦久腎ぜんせいしちふくじん』に説明されたぼぼのなかに酒開さけかいがある。
説明は、「これもぼぼの品によらず、女のつつしみ深けれども、酒に心乱れ、格別潤ひ出て心よきものなり」とある。
江戸の艶本とバレ句を愉しむ 蕣露庵 主人著「第十項 佳選開十八品かせんぼぼじゅうはちぼん」より)
酒に酔い心のブレーキ(羞恥心)が弱まり乱れることを言っているのだろう。
また、アルコールが入れば血行も良くなり、それと相まってボボから性汁もこんこんと湧き出る。(^^;;

前述の「猫セックス」には、男女の昇り詰め方の違いを説いていた。
男は瞬間湯沸かし器の様に直ぐに熱くなれるが、女はゆっくりと時間をかけないと熱くはならない。
例えればジェットコースターの昇り。ガタガタをゆっくり昇り頂点に達すれば後は何とも言えぬ楽しみが続く。
それには、食事をし、街中を散策し、軽く飲んでからやっとホテルに辿り着く位時間をかける。
部屋に入ったらキスをし互いに服を脱がせお風呂で汗を流しやっと男の考える前戯を始める。
ベッドインしたら直ぐにおえきった一物を取り出すようでは無粋なんです。

最近読んだ本に脂淫に付いて書かれたものがあった。
ベッドインして二刻ようやく合体すれば・・・?オーイ4時間もペッティングするのかよう・・・
そうすれば子宮も下がり簡単に子宮頸部に触れることが出来る!
現代の性科学でも興奮状態になると子宮が下がることが証明されている。
それも、そんなに古い話ではない。

江戸時代に書かれたものなのに興奮状態になるとどうなるか詳しく書かれているだよなぁ
現代人は退化したのか性の後進国に他ならい。


関連ページ
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 鴛鴦閨房秘考
 妹背閨房考
   思比思比


  
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02.思比

恋の睦言四十八手

第二図  思比おもひくらべ
48-Pic02.jpg
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書かれている内容は、
 長きにわたり、互いに心使い、命の君となり 日頃のことでも逢って語らうのは楽しきものようだ。
白倉氏は、「いきせ」はいもせ(妹背)の誤りではと推測していますが
そのまま、「いき(息)」(命の意味あり)「せ(兄・夫・背)」(女が親しい男を指して呼んだの意味あり)で良いと考えた。

図は女が男の手引く格好。長い間ステディの関係だったのか?逢って日常のたわいのない話を重ね
女が心底、男に惚れ込んだ光景を描いたと考える。
即ち、急がば回れも一手だと言いたいのだろう。


注目することは、女が男の手を取っていること。
恋心が生まれれば、女はスキンシップを求める。

街中を歩くカップルを見ると手を繋ぐカップルは多くないよね。
シャイな男が多いからなのか?男女の関係には封建時代の名残があるのか?
欧米人は街中でも手を繋ぐカップルが多いように思う。

手を繋ぎながら日頃の話をしながら街中を歩くことが互いに恋心を育む重要な一手。
また、男の手の温もりを感じなることも前戯になること暗示した一手なんだろう。

江戸も現代も恋の進捗に進化はない証拠なんだろう。
昔はフリーセックスが常識と言う人もいるが、性をタブーと見ていないだけで20世紀*と余り変わりない様に思える。
 *現代はタブーを通り越し一部では無視の対象なってしまったような気がする。若い人達の貧困が原因なのかも知れない。
  お金が無ければ結婚どころかデートすらままならないと考えるのは行き過ぎ。
  近所を二人で手を繋ぎ話しながら歩くことが大切。
  それで2つのことが達成でき恋を育むことが出来る。
  2つとは。1つはスキンシップ。もう一つはコミュニケーション。
  

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逢夜盃 01逢夜盃   03明別明別

  
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03.明別

恋の睦言四十八手

第三図  明別あけのわかれ
48-Pic03.jpg
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書かれている内容は、
 ふと忍び込み 話していると 早いもので 明け方に近づき 不本意ながら 床を出て
 なごりを惜しむも 別れの時だ。

白倉氏は、行為が終り明け方の別れを描いたと解説している。
でも、2図まではデート、二人の親密さを深める方法を説いているだと考える。
一般に、男女が一つ屋根の下で一夜を共にすれば何もないわけがないと思う。
しかし、2図から一気に肉体関係の後に飛ぶのはどうなのか!
次の四図も含めれば書かれている通り、徹夜で語りあい明け方を向えた二人の情景と考える。

だって、恋の睦言・・・・・・・四十八手。
恋を深めるには互いに良く知り信頼関係を築くことが大切だと説いていると思える。
書かれている文字も「ひらがな」が多用されていることを併せて考えた時、
女性の目線も意識しているように思う。

現代のグラビアを多用した男に売るための本とは根本的にコンセプトが違うと考えた。
男の目線なら、ふいに忍び込み床を同じにしたらやることは決っている。
既に、深い仲なら当然なのだろうが、ここは、女が男を試す場面なんだろう。

空が白み始めるまで時間を忘れ語りあう経験はありますか?
どちらかとと言えば女性は話し好き。
時間を忘れ、眠気も出ないまま話せる男には
好きを通りこし恋の芽生えを意識するものだと言いたいのだろう。
図を見れば、帰ろうとする男にへ女が後ろから引留め口吸いをしている構図。

口吸いは女の心の丈をワンショットで暗示している。

男へは急がば回れ、「据膳食わぬは男の恥」ではなく、据膳なのか見極め無ければ、それまでの「努力は水泡に帰す」と
警鐘を鳴らしている。

  

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思比 02思比   04ぬれなづけ ぬれなづけ


  
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04.ぬらなづけ

恋の睦言四十八手

第四図  ぬれなづけ
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書かれている内容は、
 日頃から心惹かれる人と いざ愛を交すことになれば きっと顔を合せることも できないほど
 恥ずかしい ものである。

現代出版されている本はコマーシャルベースを意識しすぎているのでは?
性交のことを書けば売れると考えているのじゃないだろうか?
国語は苦手、古文など解る訳がない。
オンライン辞書を一語または節単位で引き、意味を考えることにした。
まぁ~、素人故の自由な解釈が出来るのも面白い。

結局1~3図までは、恋を深めて行くプロセスを描き
この図でいよいよ結ばれる段になったとき、女性は心を許していても
恥ずかしさの余りに「イヤ」と言ってしまうものだと女心を描いている。

図を良く見ると三図の様に布団などは描かれていない。
代りにあるのは、屏風の合間から見えるのは積重ねられた本と風呂敷包。
風呂敷包は男の持物なんだろうか?
隣の積重ねられた本は?

江戸時代、この種の本は嫁入り道具の鏡箱などへ母親が入れ嫁がせたそうだ。
風呂敷包は丸みがあるので本ではないどうろ。
男は気まぐれに遊びに来た際(第三図)風呂敷で本を持込みこの場面を向えたと推測した。

女の手をとり本の一節を引用し、遠回しに何をしたいか伝えることは簡単だろう。
本を読んでも男の訪問を拒否しないのであれば、女は話し以上のことを許したことになる。
それでも、最初となれば恥ずかしさから、思わず「イヤ」と言うのが女心だ言いたいのだろう。

春画などの解説書を読むと、江戸時代は今では考えられないほど性に寛容でフリーセックスが当り前の様な記述を見かける。
でも、これを読み進めると性には寛容と言うよりも、子孫を残す為に必要な知識として必需品だったのではないだろうか?
または、娯楽の少ない時代だから、夫婦の夜伽も重要だったのだろう。
毎夜のこととなれば、マンネリから飽きてしまえば他の問題も起きてくる。

次からはそんな飽きないためのヒントなのかもしれませんゾォ~。
  
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明別 03明別   05四手四手


  
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05.四手

恋の睦言四十八手

第五図  四手よつて

48-Pic05.jpg
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字数が多く読みにくいので
 此道におゐて 何れをろかは なしといへども 一乃手にまさるハなし
 夏の發句に かやは四手 中なる人は ここ手かな
 ※原文の崩し字を調べ書いたので、出版されている本とは違います。

書かれている内容は、
 この道(色道)において 何れも愚かであっても 一の手にまさるはなし。
 夏の発句に かやは四手 なかなる人は ここ手かな

四図まではステディな関係、季節に例えれば春。
「夏の発句」、発句は連句などの第一首の意味がある。
恋が深まり、夏の最初は句にあるように四手から始る。
これから始る愚かしい中でこれに勝るものはないと言いたいのだろう。


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ぬれなづけ 04ぬれなづけ   06茶臼茶臼


  
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