あんよはお下手

さて何とことやら？やっと歩き出した子にかける言葉に「あんよは上手、転ぶはお下手」がある。
「転ぶ」は寝る、セックスすると同じ様に使われる？また、芸者や酌婦が春を売ることの意味。
語源は「寝転ぶ」から転じて「転ぶ」になり意味は、女性が性行為を許すこと。

あんよはお下手は、言葉を反対にし、転ぶは上手を暗示させる。
恋の駆引きは下手でも転んで仕舞えば丸く収るとも。

美形でもない女性がこれと決めた男にアタックする時、首尾良く飲みに誘えると
酔潰れたフリをし「私帰れない！」と愚図る。味見をするのも良いが、後が怖い。
明日は仕事が早出なので今夜は・・・と逃走した経験がある。

話は変り別の女性と二人でタクシーに乗り駅まで送った時のこと、酔いもあってか？
重い空気が漂い何も話さず駅で降りた。それから数週間後の誕生日、日曜で独身寮でゴロゴロしていたら
舎監さんから届物が着きました呼出された。

何？怪訝に思いながら取りに行くとバースディカードが付いた花のバスケットだった。
カードには「ごめんなさい」の一言。（？？）彼女は才媛だったが年上。それだけで対象外にしていた。

結局、彼女は後輩と結婚した。後輩の兄と同じ歳、兄の嫁さんは後輩と同じ歳だと笑って話していたのが印象的。
年上は駄目なって基準を作ったのは、母や姉の影響。何かと言うとお前は年上と結婚した方が良いが口癖。
それに反発していたが一度２つ年上の人に恋をし見事にふられたことと合わせてトラウマになった。

人生なんてボタンのかけ違いばかりが起るものではないだろうか？
最初に恋した年上の彼女、告白はしなかったけれど誠意は周囲が気づくほど尽した。
彼女もそれは理解していた。しかし、一歩遅かった！既に心に決めた男がいた。

結婚して大きなお腹になった彼女とバッタリ鉢合わせになった時、満遍の笑みで「元気？」と
声を掛けてくれたが、その場を逃げる様に立去ることしか出来なかった自分が悲しい。

あんよは上手な男の話。