４８手　21.つぶし駒掛け

21.つぶし駒掛け

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本文
　　出船うしろ取りで女房が更に股をひろげて腰を一段と落す　亭主もそれにつれて腰を低くし両手で女房の腰をひきよせシャクリ上げる様にまらを突込む

解説
　　名前は、そのままが付いています。出船うしろどりで書いたように、バックは駒掛けとも言います。
　　女が尻を落とすことで、潰した駒掛けです。

　　姿勢が低くなるので本文にもあるように、女の腰を抱き抱えシャクリ上げるようにしないとならない。
　　この本の説明は簡略化されていて、「前後動」と「擦り着けろ」など簡単なものばかり。

　　それに比べれば、女閨訓や黄素妙論には具体的に書かれている。
　　イラストが入っていることから考えれば、艶本の現代版なんだろう。

　　例えば、洞玄子に書かれている動かし方を読むと、詳しく触れている。それでも漢字で７３文字でしかないけれど？
　　最初に書かれていることは、入れる深さ、速度、方向に関する１つの法定式などなく千差万別だと。

　　緩やかに入れる時は、鮒釣りに例え、鮒が餌を突っつく様にする。
　　早くする時は、鳥の群れが強い風に出会った時の飛び方に例え、前進と後退、風さからって飛ぶ、

　　上昇と下降、風に流されたり、良い風を待つ、左右に方向を変える。出入りなどはこれらを併用しなさい。
　　実際に行う時は、臨機応変も対処し、原則に拘ってはならない。

　　頭に閃いたのはジャズの即興演奏。その時、その場に合わせて演奏する様にする。
　　この体位はこうだからこうしなさいは、１つの方法であって全てではない。

　　相手やその時々に寄り、より良いハーモニー奏でなくてはならないと言うことだろう。
　　理想を書くのは簡単だよねと、すねたいが真理は言い得ている。

　　腰の動かし方が判らなくたって良い、色々動いて気持ちの良い方法が見つかれば、蓄積して行くしかないのだろう。次の機会に使えるかも知れないし、２度と感じないこともあるかも知れない。

　　楽しみとはそんなものだよね！「柳の下のドジョウ」と言うように、特に極上のものは、毎回同じことはあり得ない。それを探すのも楽しいのだと諦め、色々と試すこと徹する。試行錯誤を繰り返していれば、別のものを得ることが出来るのだと思う。
　　
　　