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婚礼秘事袋(その1)

婚禮秘㕝袋(婚礼秘事袋)という江戸時代に書かれた本を見つけた。
寬政三年(1791年)に出版された「婚礼罌粟袋」のパロディー調に書いたものの様です。
婚礼は儀式よりも性行為を完全に教えようと皮肉ったものと紹介されています。

この本のオリジナルは3冊で書かれているようですが本文は1冊でも足りるであろう文字数しかありません。
手元にあるものは挿し絵が全くないものですがどうやら草紙で(絵入りの通俗的な読み物)春画が沢山入った
ものの様で三冊になって居る様です。復刻版が出版されていますが、凄い値段で目が飛び出しました。

挿し絵の全ては見つからないので本文を暫く書いて見ようと思います。
古文なので勝手な解釈を入れて書きます。ですから、とんでもない誤訳をするでしょうから
雰囲気を楽しんで頂ければと思います。

序文は古事記の引用だと思いますが面白くないので飛ばします。

○色道しつけ方
 まず結納が無事終り、婚礼の吉日を決め、その日までに嫁の風俗の知識、色情の品定めとして
 遊所へ連れて行き、太夫などの立振舞いを見せ、色情に慣れた女を付け、好色本草紙類を揃えて置き
 常に見せて注意を惹かせる、自然とその品が五臓にうつるに従い月水(月経のこと)始るものである。

 17.jpg

月水により淫吻に目覚め、生娘であっても玉門に潤う萌しがあらわれことから処女喪失の悩みなく
 新婚初夜より快くつとめる。かくして男は心遣いが無用となり、婿にとって第一のご馳走となる。

 これとは別に月水は夫へ隠すべきものなので、里にて処理を良く習得させておくべき。


江戸時代の結婚は早い言っても17~8、地方に寄っては20代半ばとどこかで読んだ記憶があります。

月経を向かえていない少女を吉原へ連れて行き、太夫などのプロを見せて教えるなどは男の欲望が
書かせているのでしょう。初夜が第一のご馳走と言うくだりなどはその良い証拠だと思う。

パロディーの元の本にどんな事が書かれている分からないですが、あれやこれやと説明書が多く
少女に読めるかとでも皮肉っているでしょうか?

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婚礼秘事袋(その2)

婚礼秘事袋の2回目は事前準備です。長いので半分にします。

風呂S

○好色本として用意する草子類
 
一、婚礼秘事袋

一、女大楽宝開

一、艶道重宝記

一、女令川趣文

一、姫始百人一首
 
全3冊

大本1冊

横本1冊

大本1冊

極彩色1巻
 


女大学の注釈本、『女大学宝箱』をもじったもの。
因みに「開」はボボの意味もある。
艶道日夜重宝記の誤りか?
秘具・秘薬・秘伝が書かれている。
『女今川教文』をもじったもの。

秘曲十二番と書かれたものもある。何れにしても
ネットの検索で見つけることが出来ない。

好色草子
 草子は本やノートのこと。解説を読むと内容は絵双紙または艶本で間違いない。
 前回の色道のしつけ方にあるように、絵解きで夫婦生活を教えようとしているのか?
 本来はどうだったのだろう。

○婿の陰茎のサイズを聞きマラ袋を作る。
 婚礼の日取が決る前に媒酌人を招いて婿殿のサイズを詳しく聞き出し、
 繻子か(しゅす:サテン)綸子の(りんず:繻子織の裏組織で模様を織り出した絹織物)
 布で筒守に被せる様な袋を、ふとみ、丸みのサイズに合わせ作り婿のサイズと同じ
 張形を填めて用意しなさい。

  マラ袋

 根本には結び紐を付けて結び、先端はこはぜ掛けに(足袋の踵で止める金具の事)
 します。これは、輿入れで玄関から乗り物で上がる時、嫁が乗り物の中から差し出し
 介添えの女へ差し出す。
 介添えは待女郎へ、待女郎は婿に渡す。受け取った婿は部屋の衣掛けの端に掛けて
 置く。これは、閨中のマラ袋と言って交合の後に婿の息子に風邪をひかさない様に
 暫く着させておくものです。
 こはぜ掛けの部分は、用を足すときに外して使うためのもの。

思わず笑ってしまいました。歳なのかぁ~ 一戦交えたら萎えてしまいます。
袋を被せるなど難儀では?嫁の心得として、大切にしないさいと言う教えなのか?
実用性よりもサイズを知ることが大切だった様にも思ってします。

乗り物は駕籠だと思います。乗り物に乗って嫁ぐとなると一般庶民では無かった様に思います。
一種の憧れも込めているのではないだろうか?

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  その1 その1    その3 その3

  

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婚礼秘事袋(その3)

婚礼秘事袋の3回目は前回に引続き事前準備です。
2回目は実用性には疑問を感じました。今回はティッシュがない時代どうしたのか?

○拭い紙を用意する。
 拭い紙は嫁入り前に1・2・3と用意すること。
 1は「のべ」、2は「小杉」、3は半紙を用意すること。

 どんな紙だったかと言うと
1.のべ延紙(のべがみ)のこと。上等な鼻紙のこと。「清少納言枕草子遺花街抄」に和州古河野辺で漉くこのことから、野辺紙と言う。現代拭い紙に用いる。と書かれている。今のティッシュにあたるものなんでしょう?
2.小杉上質な和紙のことらしい。江戸時代の遊女はどうやって避妊していたのか疑問に思っていたが、この紙を口に含むなどして、唾で湿らせて丸めたものを膣の中に入れて避妊したそうです。(江戸の避妊法なので真似してティッシュを丸めて詰めないようにしましょう。結構失敗していたと思います)
3.半紙説明の必要はないでしょう。今ならメモ紙と言ったところでしょうか?

 ところで気になるのは浅草紙を用意しろは書かれていないこと。再生紙のことで
 浅草で作られたことからとう言うのですが、今のナプキン(生理用品)や
 トイレットペーパーとして使われていました。用意するまでもないので書いてないか。

 さて、話を戻しこの3つの紙をどの様に使うのか?

 愛を交わして前を拭う時。最初に延紙を使う。2番拭きには小杉を使う。清拭きには
 小半紙を良く良く揉んで使う。
 
 この様に玉門より抜いたマラも延紙で柔らかに拭い取り、残ったぬめりは小杉で拭う。
 清拭きは、小杉は粉気が(細かな繊維のことだと思う)ありかすが残るので小半紙を
 良く揉み拭き取る。この後にマラ袋を着せてから小休止をする。

 半紙の揉みかたがボボとマラでは違うのが面白い。マラだって良く良く揉みほぐして
 欲しいものです。(爆)


○打合せの事
  打合餅S
 輿入れの時、中戸の(なかど)前で新郎新婦は乗り物の左右に臼をすえて、良くついた
 餅を、男根女根の体に形とり、一方の臼へ男根餅、一方の臼へは女根餅を入れて
 置き、嫁が輿より下りた後に、女根餅を男根餅の臼へうつして、おなべがかい
 餅ねれよい~~と、言いながらつき合わせ、この餅を二つ重ねて三宝にのせ、床の上に
 飾る。これは嫁の玉門、餅のつき立てる様に上品なりと祝し納めることです。
 男女互いに前の一物に、手をかけようにするのが慣習です。

 本来は婿の方で打合せ餅と言って、嫁の乗り物の通る両脇に臼を置、乗り物がその間を
 通る時に、老人の夫婦が杵を持ち、男は乗り物の左の臼、女は右の臼に向かい、
 男が千歳とつけば、女は万歳とこれに合わせてるもの。乗り物が通ったら、左の餅を
 右の臼へうつし、つき合わせる。

 このパロディーなんですかぁ~ どこにあったのか?今はこのような風習は
 無いのでは?

○口取りの事
○座席の事
 何れも本文なし。


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  その2 その2    その4 その4

  

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婚礼秘事袋(その4)

4回目ですが、ここは本文が少なく章?がどんどん進みます。

祝言
○祝言の盃を仕あうこと
 婚礼の盃。古くは男の斧の刃も立たない程に固く閉まった玉門を指先ににて和らげ、悦ばす。
 その心遣いで、のし、かちぐり、よろこんぶを飾るとはこのことである。

○婿引出のこと
 上述の様に婿くぢり(抉り?えぐるの意味か?)すまして手を引くとき、嫁の介添えはふくさ様の
 (袱紗:絹で作った風呂敷のような)ものを婿に渡す。婿は指先を拭ってたもとに入れておく。
 これを婿引出物と言う。または、婿開手(むこへきて)とも言う。
 しかし、いまは省略して、前の物を渡すから腰のものを与えるになった由縁である。
 
 書いて読み返してみるとしっくりこなので、解釈が間違っているのでは?
 因みに、開はへきと読み女陰のことを言います。 江戸から明治まで使われていた言葉だそうです。

○床とりのこと
 床は北枕が本式。北は陰にして閨中淫を司るというしきたり。枕は長枕が良い。(二人分の長さがある枕)

 艶本と言っていいんでしょう?本文は少ない。
 挿し絵は書いていませんがクリックすると大きくなります。
 アップロード出来る限界がりリサイズに苦労してますが限界に近いサイズなので大きく細部を
 見ることが出来ます。

 元は黄ばみや汚れ、ゆがみがあるものなので、修正を試行錯誤でやっています。
 ほぼ出来たと思い、全体を見渡すとバランスが悪くやり直しになったりと数日かかっています。
 毎日更新できないのはこのためです。


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  その3 その3    その5 その5

  

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婚礼秘事袋(その5)

55回目ですが絵を見ながら読み進めると-本文と一致しない春画が散見されます。
パロディで書かれた艶本(えほん)だと言うがそうなんですね!

全部の絵を見やすく綺麗に修正していると時間ばかりかかるので本文に関係の
ないものは省略して行きます。

では続きを始めます。

○床とりの仕方
 本式は北枕で行います。北は陰にして閨中淫を司るという例也。
 長枕がもっとも良い。

 「床取り」は墓穴を掘る役目の人か墓穴を言う様です。
 破瓜と墓を掛けたのか?
 北枕や墓と一寸怖さを感じて仕舞う。
 パロディなのでブラック・ジョークなのか?

○床盃のこと。
  床盃

 待ち女郎、嫁を床に誘い込み、さけの縁によりひよみの酉を使い、酌人と文字かはりし也。

 「待ち女郎」は婚礼において戸口で待機し花嫁を導き世話をする女性のことです。
 女郎(遊女)ではありません。
 「日読みの酉」は酒の隠語の様です。「さけ」と「さけ」をかけた駄洒落なのかも?

○開わたしの事
 これは俗似言う、ゑんこうわたしのこと。口々のみだれを終えて、それより下の口に
 かかる。指先にてサネの下よりそろそろとこそぐりかけ、次第に玉門の奥をくぢり
 良く潤ったきざしになった時、嫁の手を取って、懐より刺し込ませ一物をいらはす也
 これを手かきと言う。しかし、誤って手がけと言う。

 解説は「チチラチオ」の事とある。チチラチオとは、女陰を指などで愛撫すること。
 又はオナニー。
 「ゑんこう」調べると猿猴(えんこう)が見つかった。だれかれ構わずにいたるところから
 手が出て来ることから、女にイタズラをする男の意味がある。文脈から見てどうも合わない!
 「いらはす也」意味が分からないので原文のままにしました。全文から推量して「いじらせる」
 ではないでしょうか?
 
 次の絵はこの辺りに当たると思うが中央になる「床入のようす」と本文が合わない。
 修正に苦労したのでアップして起きます。左の二人が何をしているのか?股間の下の
 壺のような器は何?書かれている文章が読めればわかるのでしょう?

  床入

これも相応しいところがないので・・・
  床事1


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  その4 その4  

  

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