愛の四十八手　続拾伍、丁字引き

64.丁字引き
　【読み】ちょうじびき
　【分類】正常位（本間、本馬、本手、四つ）

※無断転載禁止

名前の由来は判りません。細い直線で描かれた、縞模様のことを言うくらしか見つけることが出来ません。
また、丁字は花の名前か実のことを言うようですが、形などからでは結び付きません。

大工道具に無かったかと思いましたが、似ているといえば「丁定規」本来はT定規か？読みは「ていじょうぎ」。
(それが訛った)これを使って線を引くのに似ているから？？こじつけになって仕舞い違うでしょう。

それでは組方を見て行きます。図では分かり難いのですが彼女は右側を下に横向きに寝て股を拡げます。
彼氏は彼女の右太股へ跨がり彼女の左足が真っ直ぐになるように彼氏の右側へ抱え込み、おもむろに挿入します。

このスタイルでは局部が正対せずやや横向きなるので納まり具合が普通と違い摩擦が強く変わったところへカリが触ったり、竿も中の締め付けが変わったとこへ響いて来るので一寸他のものと変わった味合いがします。

彼女も自分の工夫次第で色々に腰が使えますし、彼氏の方は膝で体を支え彼女の左足を抱え込んでいるので安定していますから調子を取って自由に腰が使えます。

次に医心方を見ると片足を抱えるものが一つありました。三十法の二十、馬揺蹄（ばようてい）です。
説明は、彼女は仰向けに寝、彼氏は彼女の片方の足を持ち上げ肩に置きます。もう一方の足は自ら挙げ、そこで玉茎を丹穴の中に深く挿入します。大興哉大！（大いに興奮する）とあります。

違いは、上げる足が片方か両足になることと、結合部分が捻れか正対するかの違いがあります。感じ方が大分違うと思うので形が似ている程度だと思われます。図を探す際に、艶本を沢山見ました。馬揺諦は多く見つかったものの丁字引きに一致するものは見つからず苦労しました。

ところで、明示的に足を持ち上げるものと、定義を狭くすれば数は限られます。しかし、足が挙げるのであれば本手の多くが挙げています。挙げないまでも膝は立てるを加えれば本手の共通ポーズと言えないでしょうか？
その極致が馬揺諦であり丁字引きなのだと思います。

　　