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女閨訓 新婚の心得-1

女閨訓が書かれたは明治の後半です。当時の上流家庭の女子の初夜は殆どが初体験だったと容易に想像が付きます。
平成の現代では、その様なケースは少ないく初夜をどうするか等は余り参考になるとは思えません。
(ところで、江戸時代の婚礼儀式に付いて書かれた本があります。その本のパロディとして【注意】艶本なので春画が入っています。見たい方だけクリックして下さい→婚礼秘事袋があります。女大学に女大樂宝開が有るような関係です)
当時の風俗習慣を知るには面白です。(例えば仲人は何故既婚の夫婦でなけれならないのか?そんな疑問の答えが見つかります)また、初体験を迎える前なら多少参考になることもあるでしょう。

当初は古いものなので余り役立たないと思い原文のまま転載しました。
ところが新婚(初夜)の心得で来る人が多いことから、訳と今ならどうするのかを書くことにしました。

元本 (昭和19年)
女閨訓(全文)  新婚の心得
口語訳
女閨訓(全文)  新婚の心得
 婚礼は男女共に最も重大なる儀式にして、一生の幸不幸は実に此時に於て定まるものなり。殊に女子に在りては結婚初夜の振舞は永く夫の心に残るものなれば、従来一家の和楽なるか否かは実に此一夜に係わるものと知りて充分心を用ふる要あるべし、昔は婚礼の夜、交合の道に就いては男女共に未知なる者多かりしを以て、予め母親若しくは仲人より懇々仔細に渉つて其道を説明されしものなり。1  婚礼は男女共に最も需要な儀式にして、一生の幸不幸はこの時に於て定まるもの。ことに女子においては結婚初夜の振舞は永く夫の心に残るものだから、これまでは一家の和楽なるか否かは実にこの一夜に係わるものと知り充分心を使う必要がある。昔は婚礼の夜、交合の道については男女共に未知なる者が多いため、あらかじめめ母親若しくは仲人より懇切丁寧その方法を説明されたものだ。
  1. 冒頭で紹介した婚礼秘事袋で、最初に書かれているのが「色道のしつけ方」 概略は、婚礼の日までに遊所へ連れて行き、太夫(江戸の初期だけ以降は花魁)などの立振いを見せ、好色本草紙類を揃えて置き、常に見せて注意を惹かせれば生理が始まる。生理は聟に隠すものなで対処を事細かく教えた。パロディなのでそのまま信じては駄目です。ただ、好色本草紙は(今で云えば図解入りのHow To本)男女共に読んでいた様です。それにしても、初潮の頃とは?江戸時代の婚期は地方でばらつきがあったようですが・・・大名などの政略結婚を風刺したのか?
 今は大抵女子が仮令たとい知らずと雖いえども学問道拓けたるが故右の要なくなりて2、只女は男の為すが儘に身を託せよといふに止まりたり。然れども只身を委ねると云ふのみにて 人形を転がしたらん様に味気なければ 男の心楽しからず。いわんやはずかしさの余りにもせよ男を押し退け、或いは其手を払ふ等する事あらば、一生夫の心に不快の種を蒔き、一家の和合を欠くに至るべし。  今はたとえ女子が知らなくても教育を受けているゆえ右の必要がなくなり、ただ女はするままに身を託せとだけになった。しかしただ身を委ねると言うだけで人形を転がした様では味気なく男も心から楽しめない。言うまでもなく恥ずかしさの余りに男を押し退け、或いはその手を振り払うなどすれば、一生夫の心に良くない記憶を植え付け、一家の仲を悪くすることになる。
  1. 教育と言うがどうだったんだろうか?庶民で言えば江戸までは夜這いに象徴されるフリーセックス。明治政府は夜這い混浴などに規制をかけ抑圧した。それでも、夜這いは地方で生き残り遊郭も存在したし、法律で禁じられても相変わらず公然として残っている。現代の性教育の実態は知らないが、ネットが普及して以前より簡単に知ることが出来る。しかし、興味本位の情報が溢れ実用的なものがどの程度あるのか疑問。親が教えるのが一番だと思うが日頃から話題にならないことは照れで話せるものではない。判る範囲で書いて見ようと思うので参考になれば・・・
 総じて生娘の心は美しき夢をのみ見るものにして、交合の道などは醜きもの、けがれたるものとして触れざらんとするものなり。 されど一旦人の妻たらん事を約して其家に臨まば、先ず第一に其の考えを変える事を要する也。  だいたい処女であればロマンチックな夢を見て、セックスなどは醜くけがれたものとして遠ざけているものです。 しかし一たび妻となることを契約して嫁ぐならば、まず第一にその考えを捨てる必要がある。
 明治憲法下の「家制度」が色濃く出ていると思います。そうは言っても無視出来ない。特に初婚ともなれば式場、披露宴、新婚旅行や新居選びなどに気を取られてはいないだろうか? 幸せな話でで良いのですが、ヘンドリック・ヴァン・デ・ヴェルデ著「完全なる結婚」では、結婚生活を4本の柱とし、1.正しい配偶者の選択。2.家庭の良い雰囲気作り。3.双方の希望に叶った子供の問題。4.調和の取れた性生活。を上げている。 夢破れ「性格の不一致」を理由にする離婚が多い。便利な理由ですが、一方が合意せずに司法手続きに入れば性格の不一致では認められません。DVも多いが増加傾向にあるのは性的不満。レスは当然として嗜好が合わない(極端な例でしょうが必ず靴を履くことを求められたことを裁判所が認めた) 遅くても、婚約するまでにカップルで良く話し合いをすることです。ともすると、不都合なことは目をつぶる。または、自分に有利に考えるもの。先送りしも早ければ新婚初夜で破綻します。
 即ち、交合の道3こそ天地人倫4の大道にして、男女共に其身心の足らざるを補う道なれ。 太古の神々5も我が父母も皆交合の道に依りて子孫創造の大業を立てしなりと思ひ、悦び進んで此道に従はん事をこいねがふべきなり之第一に心懸くべき事なり。  すなわち、セックスは人が守るべき義務でこの宇宙の大きな道理にして、心身両面に渡り互いの足らないこと補うことを積み重ねなさい。 太古の神々から両親まで皆セックスにより子孫を受け継いできたことを思い、悦び進んでこの道理に従う事を切望することを第一に心がけなさい。
  1. 道(とう)=人として守るべき義理と言う意味があります。
  2. 天地あめつちことわりを以って人倫と為す」神道しんとうの考えを引用してのでしょう。自身がありませんが「天の神と地の神の条理をもって人と人との間の道徳的秩序をなさる」変か?
  3. 序-1に出て来た伊弉諾尊いざなぎ神話の男神と伊弉冉尊いざなみのことでしょう。
 近来は西洋の俗風入り来りて婚礼儀式の夜直ちに新婚旅行に出掛け、旅館ホテルにて初夜の交合を行う人あれど、我が国の貞淑の風には適はぬ也。我国一般の習慣に就て云へば新婦は新郎の家に至り、三々九度の盃、親類、縁者の盃事滞りなく済ませば仲人はよき折を見計らひて夫婦を寝所に導入るゝなり。其処には床一つ枕二つあり、新郎は其上に座して床固めの盃をするなり。次に女仲人は先ず新婦を厠に案内して連れ帰る。昔の仲人なら新郎新婦床に入り交合を行ふ迄何くれとなく細かに世話せしむものなれど今は男仲人は次に新郎を厠に案内するに連れ出して再び来らず、 女仲人は新郎の厠に行き居る間に、新婦をして寝衣に着更へさせ床の枕上より見て左に方へ右手を下にして臥さしめて後は直ちに寝所を出づる習ひとなれり。  現代は西洋の習慣が入って来て結婚式の夜に直ぐに新婚旅行に出掛け、旅館やホテルにて初夜を向かえる人があるが、我が国の慣わしには適さない。我が国一般の習慣について言えば新婦は新郎へ家入り三三九度の盃、親類、縁者の盃ごと滞りなく済めば仲人が良き頃合いを見計らい夫婦を寝室へ連れ出した。寝室には布団一つに枕二つあり、新郎はその上に座り床固めの盃をします。次に女仲人が先ず新婦を手洗いに連れ出し戻って来ます。昔の仲人なら新郎新婦床に入りセックスを行うまで何かと世話をしたものだが今は男仲人は次に新郎を手洗いに連れ出し暫く帰って来ません。女仲人は新郎が手洗いに行っている間に、新婦を寝巻きに着替えさせ床の枕から見て左側へ右手を下にして寝させた後は直ぐに寝室を出る習わしだった。
 平成の現代では婚前交渉が多くなっているので、新婚初夜が初めてと言うカップルは少数派では?新婚を外して 初夜の準備 を纏めました。長くなったので別のページにしています。
斯くて新婦は独り静に新郎の入り来るを待つ、やがてて新郎帰り来り寝衣を更へさらえて床に入り新婦と向き合ひて臥す。之極めて大体の順序にして土地に依り種々特別の習慣ありと知るべし。此の時はじかし等思ひて顔を叛け、或は袖にておおふ等の事はすまじきものなり。又新郎が我が身を引き寄せ寄り添ふ時に身を退くものに非ず、皆む事也。腰を引き丸くなる寝方をせず、自然に正しく横に臥すべし。新郎し心利きたる人なれば様々の世間話などして新婦の心落着くを待つものなり。此時は若し問はれし事は明瞭に答え、我よりも心のびやかに居るべし。徒に6はに)かみて返事せぬ等の事は極めて悪し。 こうして新婦は一人静かに新郎が入って来るを待つ、やがて新郎が帰って来て寝巻きに着替え新婦と向き合って寝ます。これは極めて大雑把な手順で土地により種々特別の習慣があると知って置きなさい。この時恥ずかしい等と思い顔をそむけ、或いは袖で覆う等のことをしてはならない。また新郎が体を引き寄せ付ける時に身を離すものでははない、皆嫌うことだ。腰を引き丸くなる寝方をしなで、自然に正しく横に寝る。新郎もし気の効く人ならば色々と世間話などして新婦の心が落ち着くのを待ちます。この時もし聞かれたた事は明瞭に答え、自身も心伸びやかに居なさい。無駄にはにかみ答えない事は極めて悪い。
  1. 役立たない。無駄。
物慣れたる新郎はくて様々話し乍ら先ず左手を我が枕の下に差し入れ、肩をへて抱き右の手にて裾を開き、肌をももより上の方にしり迄撫で上げると共に、裾を払ひ除け肌と肌とをひし7と抱き寄せ口を吸ひ舌を吸ふ。其間に右の膝頭ひざがしらもて我両脚の間に次第に割込む也。斯かる折も脚を締め、股をせばまて恥らふ如きは決して夫に対する礼に非ず。男の膝の進むに任せ徐々に股を開くべし。何事も力を出してあがらふ事は避くべきなり。次に夫は右手を股の間に差し入れ静に女陰を撫廻なでまわし、指にて両のふちを開きて吉舌ひなさきを擦り更に指を以て、特に人差し指と中指の二本にて、但し一、二人子供を産める女子には薬指とも都合三本を以て様々に 弄 廻 もてあそびまわせば思はず玉門自ら潤ひ湿り来る事は我身にもそれを感ずるものなり。其時初めて我身も両手にて夫にすがり付き、余は何事も何事も男の為すがままになるべし。やがて男は其儘我が身を押して仰向けにし、両膝を立てゝ我身の股間に入り両腿にて我股を開きつゝ我身の腹に重なり臥し、右手に男根を持ち添へて当てがふなり。 もの慣れた新郎はこうして様々な話をしながら先ず左手を我が枕下に差入れ、肩をかかえて抱き右の手で裾を開き、肌を腿より尻まで撫で上げると共に、裾を払いのけて肌と肌を合わせ抱き寄せて口を吸い舌を吸う。その間に右の膝で我が兩足の間に次第に割り込む。かかる時も脚を縮め締め、股を狭めて恥じらうことは決して夫に対する礼をではない。男の膝の進むに任せ徐々に股を開きなさい。何事も力を出して抵抗することは避けなさい。次の夫は右手を股の間に差し入れ静かに女陰を愛撫し、指で両ヒダを開き陰核を擦りさらに指で、特に人差し指と中指薬指の二本・・・但し、1・2人の子供を産んだ人には薬指を加えた3本で様々に愛撫すれば思わず膣口が潤い湿ることは自身もそれを感じることが出来る。そうしたら両手で夫にすがり付き、あとは何事も何事も夫のなすがままにしなさい。やがて夫は体を押して仰向けし,両膝を立てて股間に入り両ももで股を開きつつ我が腹に重なって臥し、右手に陰茎を持ち添えてあてがう。
  1. 密着させる

ここまでで約半分です。後半は男の経験度合い別に幾つか留意することなどが続きます。

  
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