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11.後だき

恋の睦言四十八手

第十一図  後だきうしろだき
※無断複製転載禁止

原文
 手をかへ しなを あらたむるも 多くは このみちに ちょうじすぎ
 その事 なるべし
 白倉先生、大意は間違ってはいないが文字の解析がちがうよう~♪
 (~長じ過ぎての事なるべし)原画の文字を薄いヨモギ色で残してみた。

書かれている内容
 手を替え品を替ても 多くの手が長け過ぎるであろう。

AVには良く出てくるアングル。ルーツは春画にあるようだ。
ようするに肝心な処を良く見える様にあれこれ試すとこれになる。
春画を見て参考にしたと言うよりは自然な発想なんだろう。

AVと師宣の違いは評価。他の道の方が優れている言っている。
実用性よりもポルノの要素が多いと理解した。

だって、女の足が男の足に乗っている様に描かれている。
当の男は目を閉じ気持よさそうだ?
女の足が乗っていたらこんな表情になるか?
女の表示はどう見ても気持よさそうではない。

これはビジュアル化と共に出てきたのかと思うとそうでもない。
古くは、医心房の三十法(原本は弦女経か)に
  12法:背飛鳧(はいひふ)、23法:山洋対樹(さんようたいじゅ)
裏茶臼と思える方法が書かれている。
この図と違いは男は足をまっすぐに伸し女は床に足を着けていること。

数を増やすことや局部を良く見せるためには外せない体位。
いささかこじつけに近いがその証拠に襖を少し開け覗き込む第3の女が描かれている。
この女は読者の目を代弁しているのだろうとと勝手に思う。
本来の意味は「誰かに覗かれていること」で羞恥心を煽るのが目的だろう。
でも、現代の倫理観から出てくる発想なんだが、江戸時代も性に対する羞恥心が在ったのか分らない。

何れにしても、こんな方法でなくても良いものは沢山あると良心的とも思える書きかたになっている。
羞恥心を煽るなら大きな鏡の前でするのも一興!
関連ページ
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 鴛鴦閨房秘考
 妹背閨房考
曲茶臼 10曲茶臼    12寝入物 寝入物

  
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12.寝入物

恋の睦言四十八手

第十二図  寝入物ねいりもの※無断複製転載禁止

原文
 おなじいへ乃人 こい忍びて とかふ いひかさぬれど うけ引事はさて置
 聞入もせざるには よばひ行て かようにする事あり

書かれている内容
 恋忍いるをかさねると ややもすれば 受け引き事はさて置き 聞入りもせず
 夜這いでは かように同じ家の人へすることがある。

大意は外れていないだろうと思うが、訳が違うとニュアンスが違ってくる。
テーマは「夜這い」恋こがれる彼女の家に足繁く通っているとこんな事が起る。
隣の花は赤いではないだろう、隣の部屋で寝ている女が気になりついちょっかいを出す。

隣の部屋からしかめ面で覗いているのが本命の彼女。
話もそこそこに置いて行かれてしまし心中は穏やかではない。
男にとってこれも恋の駆引き。

男が手に持っているのは多分羽根で作ったものなんだろうが・・・
これでくすぐっても起きない女も面白い。
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後だき11後だき    13顔隠顔隠

  
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13.顔隠

恋の睦言四十八手

第十三図  顔隠かほかくし※無断複製転載禁止

原文
 こ乃ところへ いたりては 顔もかたちもいるまじきや されどをわりては
 いかがあるべき

書かれている内容
 ここまでくれば 顔も体も必要か? 終ってしまえばどうあるべきか?

駒掛け?月見茶臼の変形?などと考えた。
しかし、説明を読むと「終ったはいかがあるべき」とある。
女の目も心なしか覚めた目つきに描かれていて終った後なのねと思う。

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寝入物12寝入物    14.首引恋慕首引恋慕

  
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14.首引恋慕

恋の睦言四十八手

第十四図  首引恋慕くびひきれんぼ※無断複製転載禁止

原文
 まことに かかる 君などとは くび引 ばかりも おもしろ からんに
 をく そこも なきか たいふれば 心のこり さぞと 思はるる

書かれている内容
 実に恋する君と交わるには、首引きなども面白いだろうが
 底知れぬ 戯れでは心残りの思いがあるだろう。

ひもを使った遊びは子供だけでなくお座敷芸としてもあったようだ。
春画を見ているとこのような構図は時々見かける。
首どうしを紐で結ぶことにより、背筋を伸せば腰を前に押出す助けになるだろう。
この時代の子供の遊びはどのようなものだったのか知ることが出来ない。
まさか汽車ぽっぽの様な遊びではないだろうし?
引合ってバランスを崩した方が負けの様な遊びが思いついたけど首に紐を掛けたのだろうか?

参考書にはお座敷芸にあると書かれている。
喜多川歌麿の絵に「二美人の首引き」と言うものがありお座敷ではと推測している。
この絵の書込みから、浅草随身門にあった水茶屋、難波屋おきた、と両国薬研堀米沢の煎餅屋、高島長兵衛の長女、おひさ
が首引きをし背後に遊女と思われる女が応援している構図。

時には、童心に返ってこのようにするのも一つの方法と言いたいのだろうか?

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15.侘ふり

恋の睦言四十八手

第十五図  ふり侘ふりわび※無断複製転載禁止

原文
 しみたる 仲にては ふりふられたるも をもしろき ものなれ
 後には 中なをりて ものするも ひとしほ けうある 事にこそ

書かれている内容
 昵懇の仲では けんかをするのも 面白いもの
 仲なおりし することは希でいっそう おもしろものだ。

絵と解説を組合わせると、夫婦か親密な恋人同士で些細な喧嘩になり
男が謝って寄りを戻せば愛は深まると言っているのだろう。

意味の分らない語彙はインターネット検索で意味を調べていた。
久々に立寄った古本屋で古語辞典を見つけ、収録語彙数の多いものを買った。
たまたま買求めた辞書が今回は大活躍した。

面白かったのは「ふる」。最初に登場したのがこの本が書かれた頃(17世紀後半)だったようだ。
袖にするとかあるが、袖をフルに関係しているようだ。
袖にするは、約束破るの意味が最初に頭に浮んだが
辞書を引くと、厄介払いするとか追出すとか物騒な意味が並んでいる。

「ふりふられ」は、寝室から閉出された・閉出したの意味なのかも知れない。
夫婦喧嘩は犬も食わないと言うが第三者から見れば些細な喧嘩!
それでも、肌を合わせたくないと思うことは良くあること。
こんなさびしい時は(侘び)仲なおりすれば、仲良しでいる時と違った希なことが
起るでしょう。

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